ことわざを作ってみよう―入門編―

 みなさんが、ことわざを作る時にどんな点に注意したらよいか、4つのポイントを書きました。

1.リズムがよいこと
 例えば『いろはカルタ』でおなじみの「犬も歩けば棒にあたる」は一度聞くだけで、すぐに覚えられるでしょう。それはリズムがあるからです。ことわざを作って、口調が悪いなあとか、どこかぎくしゃくするなあと思ったら、「てにおは」を省略したり、別の言葉に入れ替えて、かならず声にだして読んでみましょう。例えば、「桜の花より団子のほうがよい」と作ったら、口調が悪いので、「花より団子」とすると、弾んだリズムになります。


2.短いこと
 ことわざには長いものも少しはありますが、短い方が聞いた時、インパクトがあります。例えば、「馬の耳にいくら念仏を唱えても無駄だ」ということわざができても、それは単なる文章です。しかし「馬の耳に念仏」と短くすると、ことわざになりますね。つまり、できるだけ無くしてもいい言葉をはぶくと、ことわざらしくなるのです。


3.意味があること
 「ことわざコンクール」に応募するときは、ほとんどの場合、テーマがあります。例えば、「経験が大事」といったテーマのとき、「門前の小僧習わぬ経をよむ」という古典のことわざがぴったりですね。つまり、お寺の小僧さんはお経を聞いているだけで、自然に覚えてしまうことをいいます。テーマが求めている内容をユーモラスで比喩的(たとえ表現)なことわざにするとよいでしょう。
 ことわざには教訓的な意味が含まれることがありますが、比喩的に表現すると、相手を傷つけないで注意をうながすことができます。手遅れを悔やむ西洋のことわざに、「子牛がおぼれてから、穴をふさぐ」がありますが、日本では「台風来てから、屋根直す」という反省になるのでしょうか。


4.イメージしやすいこと
 ことわざは抽象的な言葉で表現するよりは、具体的なイメージが浮かぶものがよいでしょう。古典のことわざ「鬼に金棒」(これ以上強いものはない)や「泣き面に蜂」(困っているのに、別の困りごとが起こる)など、リアルなイメージを与えてくれます。例えば、「猫にスマホ」などはどうでしょうか。
 このように4つのポイントを考え、工夫して、ことわざ作りにチャレンジしましょう。まず古典のことわざを学び、それをもじったり(「寝る子は育つ」を「遊ぶ子は育つ」)、パロディー化するなど、練習を重ねれば、いつの間にか「ことわざ名人」になるでしょう。


 

ひ  ゆ
はず

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